仮想マシンでBIOS日付を設定する方法
- 好き PC
- 3月17日
- 読了時間: 4分
更新日:4月19日
今回は仮想マシンのソフト別にBIOS日付を設定する方法を解説します。
Timebombが存在するビルド(Windows 95 Build 216およびWindows NT 5.0 Build 1627以降)では現在の日付でインストールや起動できないことが多いため、下記の手順で必ず時刻同期を無効にする必要があります。
日付はTimebombより前の日付である必要がありますが、ビルドのコンパイル日に設定することをお勧めします。
Windows 10のフライト署名ビルド(9833~14964)では日付と時刻の設定からインターネット時刻同期を無効にできるようになるまでネットから切断することも忘れないでください。そうでないと、インストール中に時刻が同期され、デスクトップに到達する前にTimebombが起動し、ビルドが使用できなくなり、再インストールが必要になります。
VMware
VMwareには独自のBIOS/EFIファームウェアがあります。
方法はファームウェアの種類により異なります。
次の内容を.vmxファイルに追加してください。そうしないと、VMware Toolsのインストール、レジュームなどの特定のアクションを実行すると時刻が現在の日付に同期されます。
また、最初の一行は既に含まれている場合があります。重複した項目がある場合「VMX ファイルが壊れています。」と表示され、仮想マシンが開けなくなるので注意してください。
[仮想マシン]→[電源]→[ファームウェアへのパワーオン]を選択します。
![[ファームウェアへのパワーオン]を選択](https://static.wixstatic.com/media/5668d6_17b8641a14c54e918a36a2f28724ee41~mv2.png/v1/fill/w_288,h_270,al_c,q_85,enc_avif,quality_auto/5668d6_17b8641a14c54e918a36a2f28724ee41~mv2.png)
ここから先はBIOSかUEFIかで異なります。
BIOS
System dateとSystem timeを変更します。

F10を押し、Yesを選択します。
UEFI
[EFI Internal Shell (Unsupported option)]を選択します。
※このオプションが表示されない場合は仮想マシンの設定から[オプション]→[詳細]の順に選択し、「ファームウェア タイプ」で「セキュア ブートを有効にする」が無効になっているか確認してください。

EFI Shellが起動します。「date mm/dd/yyyy」と入力してEnterキーを押して「exit」を入力してください。

VirtualBox
VirtualBoxではBIOS設定画面はありませんが、BIOS日付を設定する方法はあります。
仮想マシンを電源オフにし、VirtualBoxを閉じます。
コマンドプロンプトを開きます。
次のコマンドを実行し、VirtualBoxのインストールフォルダーに移動します。
次のコマンドを実行し、時刻同期を無効にします(「(VM name)」は時刻同期を無効にする仮想マシンの名前に置き換えてください)。
次に、Powershellを開いて下記のコマンドを実行します。
YYYY/MM/DDは2020/05/10のように入力します。
すると、次のような表示が出てくるのでTotalMillisecondsの数字を確認します。

TotalMillisecondsの値の小数点を除く値(上記の場合は-312541344012)を確認し、次のコマンドを入力します。
QEMU
QEMUではアーキテクチャによりBIOS/EFIファームウェアが異なります。x86およびx86-64ゲストはSeaBIOSおよびTianoCore EDK IIを使用します。前者にはBIOSセットアップユーティリティがありません。これ以外にもBIOSセットアップのあるカスタムBIOS ROMを指定することができます。
QEMUでBIOSの日付を設定するには、起動引数に次の引数を指定します。
-rtc base=YYYY-MM-DD,clock=vm
YYYY-MM-DDは2020-05-10のように入力します。
また、オンラインで時刻が同期されるビルドでは時刻同期を無効にできるようになるまで次の引数を指定してネットワークに接続しないようにすることも必要です。
-net none
Hyper-V
Hyper-VではBIOS設定画面は存在せず(これは第1世代と第2世代の両方が含まれます)、時刻同期を無効にする方法もありません。
また、Hyper-Vで日付を変更すると一定時間後に元に戻るので、日付を変更することはできません。
Virtual PC
Virtual PCではBIOS設定で日付を変更できます。
仮想マシンを起動したらDELを連打してVMwareのように変更すればOKです。

ただし、.vmcファイルにこれを追加しない限り、日付を変更するとすぐに同期されてしまいます。
追加できたら、日付を同期されずにBIOS日付を変更できます。
86Box/PCem
86Box/PCemではマシンの種類によってBIOS日付を設定する方法が大きく異なります。
まずは、仮想マシンの設定から時刻同期を無効にしてください。
(上が86Box、下がPCemです)


マシンを起動します。
これより先はマシンにより大きく異なります。
今回は「Shuttle HOT-557」の場合で解説します(このマシンのBIOS設定の方法を知っている場合はこの解説をスキップしても良いです)。
電源投入後のPOST画面でDelキーを連打します。

「STANDARD CMOS SETUP」を選択します。

「Date」と「Time」を調整します。

メイン画面に戻ります。
「SAVE & EXIT SETUP」を選択し、YでEnterを押します。

マシンにBIOSセットアップユーティリティがない場合は、システム診断ディスクで日付を変更することができます。そのディスクにマザーボードの時刻を変更するオプションがあるはずです。方法はその診断ディスクの説明書などを参照してください。
そのオプションもない場合は、DOS/Windows 9xの起動ディスクからdateコマンドで変更してください。

今回はここまでです。
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